2023年2月13日午後4時過ぎ、世田谷区成城で工事中の建物が倒壊したとの報道がありました。
成城という高級住宅街で起きた事故。横浜・保土ヶ谷のがけ崩れとは共通点はあるのでしょうか。
詳細について調査してみました。
工事中建物倒壊事故の概要
工事中の建物が倒壊した事故の概要はこちらです。
東京・世田谷区の住宅街で工事中の建物が倒壊した。
午後4時過ぎ、世田谷区成城の住宅街で「工事中の建物が倒壊した」と目撃者から通報があった。
これまでのところケガ人などは確認されていない。
建物の壁とみられる部分が崩れ黄色の工事用車両が下敷きになっている。
警視庁などが建物が倒壊した原因を調べている。
引用:Yahooニュース
また、twitterに投稿された動画映像がこちら。
【世田谷区 土砂崩れで擁壁が崩壊】
世田谷区成城1丁目7番、科学技術学園高校や砧中学校の南側で土砂崩れが発生しています。土砂を覆う擁壁が完全に倒壊しています。警察官が対応にあたっています。#事件 #事故 #パトカー #怪我人
pic.twitter.com/xby6g1HbmT— 事件速報 (@tokyoaccident) February 13, 2023
建物後方の擁壁(ようへき)が崩壊し、土砂が剥き出しになっています。
「工事中の建物が倒壊」と報道されていますが、まず、擁壁が崩壊し、工事中の建物を押しつぶしたように見えます。
昼間の時間帯にも関わらず、ケガ人が出なくて本当によかったですね。
事故現場は世田谷区成城のどこ?
事故現場は、小田急小田原線『成城学園前駅』から1kmほど、都道3号沿いの場所。すぐ後ろの高台には『世田谷区立砧中学校』『科学技術学園高等学校』などの教育施設が並ぶいわゆる”文教地区”ですね。
倒壊した建物は、GoogleMap上で『ヴュー成城』と表示されている場所のようです。
『ヴュー成城』は1972年築の賃貸マンションで、ストリートビューで見る限り、2016年頃に取り壊されたようです。
事故現場のハザードマップは?
事故現場周辺のハザードマップを確認すると黄色で色付けされたところがいくつかあり、”がけ崩れ 警戒区域”に指定されていることがわかります。
この辺りはもともと地形的に崩れやすいのでしょうか。
こんなツイートもありました。
世田谷区成城1-7で土砂崩れ?
成城学園前駅から南に900mほどの国分寺崖線のところか。
比高20m弱あるからまぁ世田谷の中でも崩れやすいところだよな(確か土砂災害警戒区域が国分寺崖線は多かったはず)。(スーパー地形より) pic.twitter.com/6gn16m9EhB
— T(ak.)S (@Ls_12Geo19_Ts) February 13, 2023
事故現場後方の擁壁は『ヴュー成城』が建築された1972年以前に造成されたもののように思われます。擁壁造成から50年以上。コンクリートの劣化が進んでいたのでしょうか。
横浜・保土ヶ谷のがけ崩れとの共通点は?
崖地の物件はやめておこうと改めて認識した😇
横浜なら珍しくないかもだけど、千葉なら自分はたとえ検済あっても基本避ける方向だな、、、【速報】横浜・保土ケ谷区でがけ崩れ 12世帯13人に避難指示 https://t.co/ECEZDaJSHd
— ちょーどえぇ大家 (@richts123) February 11, 2023
こちらの横浜の現場、がけ崩れの前日に25ミリの雨が降ったことが原因ではないかと言われています。
世田谷の倒壊事故の原因は今のところ”不明”とされていますが、事故が起きた2月13日、朝から雨が降り続いていました。
劣化したコンクリートは、少しの雨がきっかけで崩壊することがあるとも言われています。
高度成長期に造成されたコンクリート製インフラ施設の劣化が、このような事故を引き起こしたのでしょうか。
私たちが安心して暮らせるように、自治体は”インフラ施設の総点検”を進めてほしいと切に願います。